シロアリ駆除って、どのタイミングで必要なのか知っていますか?
「新築だから大丈夫」
「鉄筋コンクリートだから大丈夫」
と考えている人も多いと思いますが、そもそもシロアリ駆除が必要ない家はあるのでしょうか。
今回は、シロアリ駆除が必要な家やタイミングについて見ていきましょう。
シロアリ駆除が必要ない家は存在しない?
シロアリの一般的なイメージとしては
「木を食べる」
ということではないでしょうか。
シロアリも家を壊すことに快感を覚えているわけではなく、生物として餌を求めるというシンプルな理由で行動しています。
そのため、餌になる木材を使っていないマンションなどでは、被害が出ないと考えている人も多いのではないかと思います。
しかし、どんな家であっても、シロアリ駆除の必要性はあります。
木造・築年数の経った建物の被害は確かに多い
確かに一般的に木造建築で、築年数の多い家でのシロアリ被害というのは、相対的に見て多いです。
しかし、実は鉄筋コンクリートだったとしてもシロアリの被害が出る可能性があります。
理由は大きく分けて3つ。
1つ目は、時期。
実はシロアリというのは、冬場になっても冬眠しません。
暖かい場所を探してそこで住むことが多いのですが、最近の住宅は床下暖房などが完備されている事も多く、シロアリにとって非常に快適に過ごせる環境になっています。
特に都会で木造の建物が近くにない場合などは、鉄筋コンクリートの建物でも、シロアリのターゲットになる可能性が高いのです。
そのため、冬場ほどシロアリ被害の危険性が高くなります。
2つ目に、シロアリの生態。
シロアリは目が見えていないため、進む際に邪魔なものを食い破って進む習性があります。
そのため、餌である木材はもちろんのこと、それ以外の素材の家であっても被害にあう可能性があるのです。
3つ目は、薬剤などで以前対策された場合には、その効果が切れてくるということです。
昔は、強力な薬剤を使用してシロアリを撃退していた会社もありますが、そういった薬剤は、生活している人間にも悪い影響が出る可能性があります。
そのため、最近では長期間置いておくと自然に還るような薬剤が多く、その分効き目も弱くなっています。
一般的には約5年ほどで、効果が失われるとも言われています。
ベタ基礎などのシロアリ対策も効果は100%ではない
シロアリ対策としては、ベタ基礎と呼ばれるような方法があります。
これらの対策は、確かにシロアリ対策として有効だと言われています。
しかし、一般的な対策を施したとしても、シロアリ対策に100%はありません。
特に経年によって効果が薄れてくる可能性は十分にありえるのです。
どのタイミングでシロアリ対策をすれば良い?
シロアリ対策では、
「以前に対策したからウチは大丈夫」
と考えるのが最も危険です。
マンションなどの集合住宅での被害も、相対的には少ないものの発生しています。
そのため、「定期的に点検・対策」をするのが重要になってきます。
では、どのタイミングで対策をすれば良のでしょうか。
シロアリ・羽アリを見つけた時
シロアリそのものを見つけた時はもちろんのこと、羽アリに関しても、クロアリとシロアリの両方の可能性があります。
そのため、念の為羽アリを見つけた時には、専門業者に調査を依頼してみるのが良いでしょう。
特に、前述したように冬場の床下に関しては、シロアリが繁殖している可能性が高いため、入念にチェックしておきましょう。
築年数が長くなってきた時
特に木造に関しては、築年数が長ければ、その分シロアリ被害の可能性は高くなります。
目安としては、3年~5年おきに専門業者にチェックしてもらう方が良いでしょう。
シロアリ対策の注意点
では、経年やシロアリの発見によって対策をする際の注意点についてお話します。
シロアリの種類について
一般的にシロアリと聞くと、どれも同じように思うかもしれませんが、日本に生息しているシロアリには、
・ヤマトシロアリ
・イエシロアリ
の二種類がいます。
これらのシロアリは、その活動が活発になる時期が異なり、
ヤマトシロアリ:4月~5月
イエシロアリ:6月~7月
と言われていますので、これらの時期を考慮した対応が必要になります。
岐阜県や一部を除く愛知県内では、基本的にヤマトシロアリしかおらず、イエシロアリの生息は確認されていません。
駆除の方法について
シロアリ駆除の方法は、一般的に
・ベイト工法
・バリア工法
という手法がございますが、この「ベイト工法」というのは、金額が高額になる上、シロアリ駆除としての効果は非常に低いです。
ヤマトシロアリの場合、加害箇所(木の内部)にコロニーを形成している場合や、コロニーが分散している場合には駆除に時間が掛かります。
また、建物の構造上設置できない場合もあります。
まとめると、ベイト工法には
・費用が高い
・定期点検を年2~3回実施(時間的な負担)
・ヤマトシロアリの駆除には、不向き
・建物に影響を及ぼさない、昆虫も撲滅してしまう
・イエシロアリが発生しない関東より東、又は日本海側の地域でベイト工法を勧めてくる
業者は悪徳業者の可能性がかなり高い傾向にあります
などのデメリットがあります。
ベイト工法を使用するケースは
・予防(建物へのシロアリ侵入・食害が無い)
・建物構造上床下に入ることが出来ない
・住む方の薬剤に対しての感受性などの要因を考慮
という場合のみです。
そのため、特に理由がない場合には、バリア工法をおすすめしています。
シロアリ対策の必要性まとめ
今回は、シロアリ対策に関して
「必要性のない家はあるのか」
という点で見てきました。
どのような家であっても、シロアリ被害の危険性はあります。
むしろ、マンションなどの相対的に被害が少ない家に住んでいる人ほど、シロアリに対する警戒心が薄いです。
そのため、定期的なチェックを行っていない結果、一度被害が出てしまうと非常に大きな修繕費用が必要になる・・・というケースもあります。
そうならないためにも、定期的な点検、特に専門業者に依頼するのが長期的に家を守るために必要な事と言えるでしょう。
新築の対策
新築の一軒家の場合
新築から1年で床下の柱がシロアリ被害に…
新築からわずか1年3ヶ月で白蟻の被害に気が付いたというSさん。
住宅の庭に数多くの羽蟻の羽が落ちていることに気づき、お風呂の窓、トイレの窓にも羽が落ちていました。
白蟻消毒の会社に電話し点検したところ床下の束石(柱の下の石)に蟻道をつくり束柱(床下の柱)を食べられてしまいました。
一年目で束柱のリフォームをすることになりました。
建物は、新築、年数の経っている住宅関係なく、食べ物があれば白蟻は侵入してくるのです。