このコラムは、私の家にシロアリが発生し、シロアリ駆除業者に駆除してもらったときのことをつづっています。

今回は、シロアリ駆除のプロが教えてくれた「シロアリ被害を受けやすい住宅の9つの特徴」をみなさんに紹介しようと思います。

シロアリに愛されてしまった家でも、日々の心がけ次第でシロアリに嫌われる家に変えることができます。シロアリ予防策としてお読みいただければ幸いです。

「シロアリ日記」のあらすじ
 私(サラリーマンA、38歳)は最近、神奈川県横浜市の「すこしいいめ」の住宅街に、築25年のリノベーション済みの一戸建て住宅を購入しました。妻と小学生の子供2人も気に入っていたのですが、1階の和室の床下にシロアリが巣くっていたのです。私のシロアリ駆除の体験から、失敗したことや良い業者と出会えた経緯などを紹介します。

(特徴0)まずは立ち直ることから

泣いているイラスト

私自身がそうだったのですが、自分の家がシロアリに食われたうえに、シロアリに好まれる家であると指摘されると、大きなショックを受けます。
しかし落ち込んだまま何も手を打たないのはシロアリの思う壺です。

早くショックから立ち直って、対策に乗り出しましょう

自分で守ると愛着が増す

いまの私は、シロアリ駆除業者が教えてくれた対策を、日曜大工感覚で実行しています。「自分の家を自分の手で守っている」と思えるようになり家への愛情が強くなりました。

(特徴1)水回りがいつも湿っている家

それではシロアリに好かれる家の特徴と、その対策を見ていきましょう。

シロアリは湿り気を好みます。よって、水が多い台所、風呂場、洗面所、トイレはシロアリが居座りやすい場所になります。
水回りの設備は経年劣化で傷みやすく、傷むと水漏れが発生して周囲の湿度を高めるので、シロアリが好む環境になってしまいます。水回りは定期的にチェックしましょう。

【対策】台所はシンク下をチェック

台所のチェックでは、シンクの下の収納部分を開けて排水管をやや強めに押してみてください。ぐらつきがあればすぐに修理を依頼しましょう。

また収納部分からカビの臭いがしたら、常にじめじめした状態にあるということです。

応急処置として、押し入れに置くタイプの除湿剤を購入してみてはいかがでしょうか。

【対策】浴室では大量の水を流してみる

浴室のチェックは、排水溝に大量の水を流し、スムーズに吸い込まれていくかどうか見てください。

水の吸い込みが悪く入り口付近に水が溜まってしまう場合、排水管の奥に髪の毛や汚れが詰まっているかもしれません。

この状態では水が長時間とどまることになり、常に湿度が高い状態になります。

排水溝の詰まりを解消しましょう。

【対策】トイレは給水管も確認しよう

トイレは排水も重要ですが、トイレタンクに水を供給する給水管もチェック対象になります。

水漏れがないか確認してください。

【対策】中古住宅を買う人は水回りを一新してもらいましょう

これから中古住宅を買おうとしている方は、水回りを一新してから購入してはいかがでしょうか。

購入金額はその分上がってしまいますが、そのほかのリフォームと一緒に行えば、購入後にあらためて水回りを修理するよりは割安になるはずです。

(特徴2)家の近くに不要物を置かない

家の周囲に不要なモノを置いていないでしょうか。

恥ずかしい話なのですが、私は使い古した自家用車のタイヤを家の裏に放置していました。

産廃業者を頼んだり粗大ごみセンターに持っていくのがなんとなく面倒だったのです。

シロアリは蟻道(ぎどう)という自分たちが通過するためのトンネルをつくって移動します。

家の周囲に放置した不要なモノは住宅の壁を「万年日陰」にするので、絶好の蟻道ポイントになってしまいます

【対策】家の周囲は「すっきり」を心がける

シロアリ駆除業社に「こういう場所(タイヤがある場所)からシロアリが入ってきますよ」と言われ、私はすぐにタイヤを粗大ごみセンターに持っていきました。

家の周囲に不要物を置かないようにして、できるだけすっきりさせましょう。

タイヤだけでなく、植木鉢やガーデニング道具も日陰をつくりやすいので、使わないときは片づけておきましょう。

(特徴3)木造の物置、塀、デッキがある

木の柱で建てた物置はシロアリのターゲットになりやすいといえます。

シロアリは人の出入りが少なく静かで暗い場所を好むからです。

同じ理由で木製の塀やウッドデッキもシロアリに狙われます。

シロアリは、まずは物置の床下やデッキの下などに巣をつくり、そこをベースキャンプにして住宅に攻めてきます。

(特徴3.5)薪ストーブ用の薪置き場もターゲットになる

薪ストーブをインテリアふうに使っている家もあると思いますが、庭に設置した薪置き場もシロアリのターゲットになりやすいので注意してください。

【対策】予防に市販のベイト剤を使いチェックを怠らないようにする

物置も塀もデッキも住人にとって必要なものなので、撤去することはできないと思います。

そこで、まだシロアリが見つかっていない段階から、市販のベイト剤で予防してはいかがでしょうか。

ベイト剤はシロアリが好む毒餌を仕込む駆除方法です。ホームセンターやネットで簡単に購入できます。

ベイト剤を仕込んだうえで、1年に1回は物置、塀、デッキの周辺を見て、蟻道(ぎどう、シロアリがつくるトンネル)がないかどうか確認してください。

ベイト剤が購入できるサイトのURLはこちらです。
https://www.amazon.co.jp/s/?ie=UTF8&keywords=%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%83%AA+%E3%83%99%E3%82%A4%E3%83%88&tag=googhydr-22&index=aps&jp-ad-ap=0&hvadid=163743064980&hvpos=1t1&hvnetw=g&hvrand=4820727805390968489&hvpone=&hvptwo=&hvqmt=e&hvdev=c&hvdvcmdl=&hvlocint=&hvlocphy=1009401&hvtargid=kwd-43685215184&ref=pd_sl_6xqjn91r8x_e

(特徴4)庭に樹木がある家

私の家の庭は狭いので樹木はありませんが、立派な邸宅ですと太い立派な木を植えているかもしれません。
シロアリは生きている木は食べませんが、植木が住宅に近い位置にあると、住宅の壁に日陰をつくるのでシロアリが過ごしやすくなってしまいます。

また植木を除去した後に切り株だけ残してしまうと、そこがシロアリに狙われやすくなります。

【対策】チェックの強化を

切り株があれば撤去しましょう。
しかし、生き生きとしている植木を除去するのはしのびないので、シロアリチェックを強化しましょう。植木が日陰をつくっている場所は要注意です。
市販のベイト剤も有効です。

(特徴5)地下水の水面に近い土地

地下水の水面から地表までの距離が近いほど、地表の湿度が高くなりやすいのでシロアリにとって住みやすい環境になってしまいます。

地下水の水面が地表に近いということは、雨が降ると、地下水の水面と地表の間の土中に水分がたまってしまうので、雨が止んだ後も地表が乾きにくいのです。
一般的に海に近付くほど、地下水の水面と地表の距離は縮まります。

【対策】床下の換気を心がける

地下水の問題はいかんともしがたいので、湿気対策として床下に換気扇を取り付けるなどの工夫が必要でしょう。

(特徴6)床下が低い家、風通しが悪い家、増築している家

床下が低い家は注意してください。狭い空間は空気の流れが悪くなり、いったん湿度が高くなると乾くまでに時間がかかるからです。

建築家は床下を低くしようとします。

床が低いほうがバリアフリーにも適していますし、材料が少なくて済むのでコストも安くなるからです。
天井が高い家は高級感がありますが、床下も天井も高くしてしまうとコストがかかります。

それで床下を低くして天井を少しでも高くしようとすることもあるそうです。

また家を増築すると、床下の風通しが悪化して湿気やすくなることがあります。
それは無理やり柱を立てたり、元の家の部分と増築部分のつなぎ目に仕切りができたりするからです。
増築をきっかけにシロアリに狙われることも珍しくないそうです。

【対策】床下に換気扇を設置する

床下の風通しは住宅の基礎に関わることなので、解決は簡単ではありません。
我が家は典型的な床下が低い住宅でした。家をいじることはできなかったので、うちは床下に換気扇を取り付けることにしました。

(特徴7)森や林に近い住宅地

森や林はシロアリの住処(すみか)なので、近くに豊かな自然が残る住宅地は、シロアリに侵入されるリスクがあります。
都心部に近い山の麓は高級住宅地を形成しやすく人気のエリアです。そういった場所に家を建てるときは、シロアリ対策をしっかり行う必要があります。

【対策】虫全般に詳しい駆除業者に相談する

森や山に近い家ですと、シロアリ以外の虫もたくさんやってくると思います。そこで虫全般に詳しい駆除業者に相談してみてはいかがでしょうか。自然と共存できる方法が見つかるはずです。

(特徴8)基礎外断熱工法の住宅

住宅の室温を一定に保つことができるため基礎外断熱という工法が人気なのですが、この工法はシロアリに狙われやすいと言われています。基礎外断熱は、基礎の外に断熱材を貼り付ける方法です。

断熱材は軟らかい材質なのでシロアリが食い千切りやすいのです。しかも断熱材の外には外壁が貼り付けられるので、シロアリが断熱材部分に住みついてしまえば、住人は住宅の内側からも外側からも見つけることはできません。しかもシロアリは食い荒らした断熱材の中を通って、家の中を縦横無尽に移動することができるのです。

【対策】住宅構造に詳しい業者に相談する

基礎外断熱の中にシロアリが巣をつくってしまったら、シロアリ駆除業者が床下を探してもシロアリは見つかりません。

ただ住宅構造に詳しいシロアリ駆除業者であれば、基礎外断熱工法がシロアリに弱いことを知っていますし、対策も心得ているはずです。

シロアリ駆除業者に電話をするときに、「基礎外断熱の中の確認も可能ですか?」と尋ねれば、その業者が住宅構造に詳しいかどうか分かるでしょう。

(特徴9)家の周辺にゴミや枯葉が散乱している

家の周りにゴミや枯葉が散乱した状態になっていると、シロアリに狙われやすくなります。
ゴミや枯葉が積もった場所は、シロアリにとってはアーケード天井がついた商店街のようなものです。広範囲にわたって自由に行き来できてしまいます。

【対策】掃除をしましょう

家の周りをこまめに掃除をしましょう。

まとめ~5年ごとにプロにチェックしてもらう

シロアリ駆除業者の保証期間は、最長5年のところが多いようです。よって、シロアリ駆除をしてもらってから5年間ぐらいは自己防衛を徹底し、5年が過ぎたらもう一度プロの目で住宅をチェックしてもらったほうがいいかもしれません。

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